一般的に「転職は35歳まで」とされていましたが、既に多くのメディアでも解説されている通り、転職市場では40歳以上のミドル世代、とりわけハイクラス人材の労働市場価値が高まっています。
現在の40歳~55歳の世代は氷河期世代と呼ばれ、早期退職制度の対象になりやすく、非正規雇用者が多い不遇の世代といわれている一方で、実力のある管理職や経営者候補の需要が高い世代です。
この記事でわかること
35歳転職限界説はすでに神話
現在の労働市場において、35歳以上のミドルクラスの市場価値が高まっており、35歳転職限界説は既に神話と化しています。
転職市場では20~30代で培ったさまざまな事業経験を、既存事業・新規事業に活かし、推進してくれるミドル人材の需要が高まっています。そのため、即戦力である管理職以上のハイクラス人材は35歳という年齢上限は設けられていません。
また、就職氷河期世代を含むミドル世代は高度なスキルを持つ人材数が少ないため、希少価値が高いといえます。
一方で、「ひとつの会社に居続けること」へのリスクが高まっており、30代までに転職履歴がないと「明確なスキルがないために転職ができない」と判断されやすくなっています。
転職もできず、社外に通用しないスキルしか得られない人材は、人員整理(リストラ)や早期退職者制度の対象となる、給与・賞与水準が低くなるなどの扱いを受けやすくなります。
大企業出身者だからこそできる社長業がある
前述の通り、ひとつの会社に長く居続けること自体が今後は大きなリスクとなります。しかし、長年培ってきた大企業での経験を活かせる業種があります。
それが中小企業の経営者です。
2025年、中小企業の経営者の多くが70歳以上の高齢者となり、後継者不足による黒字倒産が加速し、「日本全体の雇用・GDPの7割が消滅する」といわれています。
経営環境も当初の見込みよりも厳しさを増しており、2025年を待たずに黒字倒産や廃業を決める創業者が増えています。
優良企業にもかかわらず、後継者不足という課題を解決できない中、都心や大企業で活躍していた管理職が地方へUターン・Iターンし、後継者として中小企業の窮地を救うのではないかと関心を集めています。
理由のひとつに「大企業と中小企業の組織体制は本質的に同じである」という点があります。
経団連(一般社団法人 日本経済団体連合会)に加盟している大企業の多くは、元は企業規模の小さい中小企業から始まっており、その頃に創業した中小企業は数多く存在します。
大企業もDXやマーケティングに力を入れ、組織改革を断行していますが、本質的な組織運営は中小企業と変わりません。むしろ、大企業が廃止を促進している終身雇用や年功序列が機能している中小企業も多いといえます(終身雇用や年功序列を採用していても黒字経営を達成している)。
また、廃業理由を「後継者不足によるもの」としている企業の中には、黒字化している事業も多く、経営者として参画する場合、安定した事業下で培った知識・経験を活かすことができます。
現場の社員は大企業出身者による組織改革を期待している
インターネット上では、「地方の企業に就職した社員がDXやマーケティングなどの組織改革を行って、不遇な扱いを受けた」という情報もありますが、そのほとんどは長年勤めている古株社員や経営者による不合理な経営判断によるものです。
一方で、業務を担う現場の社員は、今までの働き方に疑問を持っている方も多く、都心や大企業を経験した人材による改革を望んでいることが珍しくありません。
現場の社員や管理職として入社した場合、前述のような不合理な待遇を受ける可能性がありますが、経営者(社長)として後継者となった場合、こうした組織改革を主体的に行うことができます。
経営者候補と事業承継会社をマッチング
ネクストプレナー大学では、都心で活躍しているミドル人材を経営者候補として育成し、事業承継を希望する黒字中小企業とのマッチングを可能としています。
一般的な大学ではMBA(経営管理修士)の資格を取得できる一方で、「資格を持っているから社長になれる」というわけではありません。
ネクストプレナー大学では、即戦力として実践できるカリキュラムに加え、提携しているグロウシックスキャピタル株式会社の仲介(サーチファンド型M&A)とサステナ社団(事業承継が可能な優良中小企業への改革)による、相思相愛の事業承継が可能です。
サーチファンド型M&Aによる事業承継のため、経営者候補は安定した事業承継(投資家による企業買収のため、後継者候補は経営委託となる)が可能で、現在の生活を守った上で経営に参画できます
※サーチファンド(Search Fund)とは、国内外の MBA ホルダーや社⻑業経験者など将来有望で優秀な個⼈(事業承継希望者:サーチャー)が国内外の投資家から⽀援を受けながら⾃分が社⻑になりたい会社を探し、売主様への資⾦決済の後に承継する仕組みです。
副業解禁や在宅勤務の推進、選択的週休3日制の議論開始なども優秀な人材のUターン・Iターンのきっかけになっているともいわれています