大廃業時代と事業承継は個人のキャリアにつながる最大のチャンス

大廃業時代と事業承継は個人のキャリアにつながる最大のチャンス

2025年、日本企業の約3分の1を占める中小企業127万社に、黒字・赤字に関わらず、廃業の危機が訪れようとしています。

日本産業の競争力低下や個人のキャリアを脅かす雇用危機が訪れる一方で、後継者となる経営者幹部候補の需要が高まっています。

今回はキャリア志向の強い中堅社員が目指すべき次世代のキャリアプラン『後継者』になるための事業承継を解説します。

あなたの疑問を解決します
  • サーチファンド型M&Aが新たなキャリアとなる理由
  • サーチファンド型M&Aが起業に最適な理由
  • 大廃業時代に生きる、中小企業の創業者の考え

2025年の大廃業時代とは

2025年、日本経済を支え、日本企業の99%を占める中小企業127万社((日本企業の3社に1社))が廃業危機を迎えるといわれています。

次世代に承継すべき黒字の優良企業も含め、日本企業の3分の1が消滅した場合、マクロ経済への打撃(日本の雇用7割を支えている企業が中小企業)に加え、日本の産業基盤や国際競争力の低下を招きます。

中小企業庁による団塊経営者の大量引退時期が到来している一方で、若手のプロ経営者不足、親族内承継の辞退など後継者不足の課題が深刻となっています。

また「若い従業員の定着・確保ができない」、「地元地域に発展性がない」、「事業に将来性がない」、「当初から自分の代でやめようとしていた」などさまざまな要因が複雑に絡み合っています。

日本の雇用形態に変革が起きている

国際競争の激化により、日本企業独自の雇用形態(年功序列や終身雇用等)の維持が困難となっています。

その結果、早期退職制度の導入や人員整理を実行する大企業が増える一方で、副業解禁や正社員の業務委託契約の切り替え、女性・シニア雇用の推進など多様な働き方を認める動きも加速しています。

時間外労働時間の上限規制など労働基準法改正や、70歳就業機会確保の努力義務を定めた高年齢者雇用安定法改正(通称:70歳就業法)が施行される中、2021年は「定年消滅時代」が幕開けとなりました。

そのため、従来のような「ひとつの会社に勤めあげる時代」ではなくなり、これからは「個人が自分自身のキャリアプランを描き、自らのキャリアを切り開いていく」ことが求められます。

こうした動きに「30代後半~40代の働き盛りの労働者が狙い撃ちにされている」、「新たなリストラだ」という批判があります。しかし、最新技術や高いマネジメント能力を有する中堅社員は、他の世代に比べて、「自らのキャリアを構築したい」という意識が強い世代でもあります。

「企業は従業員を守り通すべき」という古い慣習が未だに浸透している中、キャリア志向や独立精神が強い中堅社員にとって、逆に飛躍する機会が訪れているといえます。

ひとつの会社でのキャリアアップがすべてではない

「失敗を許さない(新たな挑戦ができない)」、「退職すれば、裏切り者」という悪しき慣習が残っている日本企業も少なくありません。

しかし、AIやRPAをはじめ、IT技術の発展に伴い、業務効率化や固定費削減が進み、さらにはテレワークによる地方活性化も伴い、都市部で活躍している中堅社員、高度なマネジメントを有する管理職や幹部候補の需要が高まっています。

こうした時代の変化に伴い、高い技術力を有し、黒字を維持している中小企業のM&Aも活発化しています。

これまでは、資本力がある企業の事業拡大を目的としたM&Aが主流でしたが、事業への想いや熱意を受け継ぐ後継者を探している創業者も少なくありません。

自社の昇進・昇給以外のキャリアアップの手段は、転職や独立開業(0→1起業)に限られていましたが、これからは事業承継があらたなキャリアアップの手段として浸透します

サーチファンド型M&Aとは

サーチファンド型M&Aとは、国内外の MBA ホルダーや社⻑業経験者など将来有望で優秀な個⼈(事業承継希望者:サーチャー)が国内外の投資家から⽀援を受けながら⾃分が社⻑になりたい会社を探し、売主様への資⾦決済の後に承継する仕組みです。

事業承継を検討している創業者が、起業やキャリアップを考える経営者候補(サーチャー:ネクストプレナー)の中から事業承継に相応しい後継者を指名する、欧米発の新たなM&Aです。

サーチファンド型M&Aは、譲渡企業(譲渡事業)を取得する資本を出資者が負担し、サーチャーは譲渡企業対象企業の株式を一部取得し、経営を委託される方式を採用しています。

そのため、サーチャー自身も0→1の起業よりもリスクが低く、今の生活が保証された上で経営者として今までの知識・経験を活かすことができます。

【参考】サーチファンドとは│グロウシックスキャピタル株式

サーチファンドの仕組み
サーチファンド型M&Aの仕組み│グロウシックスキャピタル株式

ネクストプレナーという新たなキャリア

サーチファンド型M&Aは、譲渡企業(創業者)と出資者、そしてサーチャー(経営者候補)の3者による事業承継です。

ネクストプレナー大学では、サーチファンド型M&Aのサーチャーを、ネクストプレナーと定義しています。

ネクストプレナーとは

ネクストプレナーとは、新しい承継の形を実現できる「次世代の起業家」を意味し、自ら起業するのではなく後継者不在企業の後継者となり、既存の財産(従業員、クライアント、保有資産)を活用することで、新たな付加価値を生み出し、企業価値を増大させる存在です。後継者不在企業を承継するため、日本の承継者不足の問題を解決する存在でもあります。0→1ではない新しい起業のスタイルを体現します。

大廃業時代と定年消滅時代の到来は、日本産業の衰退ではなく、優秀な人材が輝ける機会が増えたといえます。

優秀な30代、40代にとって、大廃業時代は更なる飛躍を遂げる絶好の機会と言っても過言ではありません。

【参考】ネクストプレナー│PRTIMES

ネクストプレナーは経営者リスクを幅広くカバーできる人材

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